英語・英語教育・TOEIC

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日本で英語学習をする日本人の方々へ

私が今までに研究したり感じたりしたことを書いておきます。
ご自分に適した勉強法を見つけるための参考にして頂けたら幸いです。

☆英語習得に王道なし


学習法に関する詳細は拙著や当ブログを参照して頂きたい。
拙著に関する紹介記事はコチラ。

習得法は大雑把にいえば次の通り。
大量のインプットでリスニング・リーディング力をつける(個人差はあるが、最初の1000-2000時間はほぼインプットにあてるくらいがよい)
・その前提として中学の文法は習得している必要あり
・リスニングにつき、初心者・中級者は文字で確認できる素材を繰り返す。基本はシャドーイング。
・スピーキングやライティングは、それの練習が必要(基本表現は覚えてすぐに言えたり書けたりできるようにしておく)。
・ある程度の実力がつくには2,3年かかる。モチベーション維持方法は人それぞれ(リスニング、音読、リーディングなど色々やる、TOEICや英検などを目標にする、SNSなどを活用し勉強仲間と交流する、学習内容や時間を記録する etc)

日本で頑張っている方はたくさんいらっしゃる。
ネットで検索すれば学習者のブログやTwitterが色々出てくるはずである。

参考までにブログを3つ挙げておく(お三方ともTwitterなどで交流を持たせて頂いている)。

Sushi Boy English Channel(すしぼーい氏)
4技能に渡って驚異的な学習量を誇る。「英語がなかなかできるようにならないなあ」と嘆きたい方は、この著者くらいやりこんだか否かを考えてからにしたほうがいい。

Lake Shinji(Mako氏)
毎日、英語でブログを書くと決めていらっしゃる。もちろん、リーディングなど他の技能を鍛えることもなさっている。

Play with TOEIC(HeadbuttK氏)
TOEICや英検をほぼ毎回受験し満点や合格を繰り返していらっしゃる。風呂の中でも勉強をするという。

【注意】
「勉強法」に関する本などについて
"○○テストで最高点" "1回受験しただけで○○検定に合格"などの宣伝文句があっても、すぐに飛びつかないこと。
著者の経歴を見るべき。
○○テストで最高点を取得した等を売りにしていても滞米10年などとあったら、まず参考にならない。(もっと気をつけなければならないのは「留学経験なし」とあっても実はネイティブ環境にいたような場合である。つまり「ホームステイはした(確かに「留学」ではないが)」や「5人のネイティブ話者と1年以上も日本でルームシェアをして毎晩議論していた」といった経歴の場合。さらにネイティブ話者や帰国子女による習得法も参考にはならない。)
参考にできるのは、渡米前の実力を日本でどう養ったか、である。
滞米前の実力とその養成方法が明記されていない場合、信用できない。
その著者の高い英語力(ex.リスニング力、スピーキング力)が滞米中に身につけられたものであれば、日本での学習者の参考にはならないからである(英語に囲まれた環境と日本語に囲まれた日本という環境での勉強法は同じではない。)

日本人から見てネイティブ話者並みに話す著者の姿などを見たら英語学習者であれば誰もがあこがれるだろう。だからといってそういう著者の言うことを鵜呑みにしてはいけない。

私はあえてこういうことを書いている。なぜなら、頑張っている学習者に挫折してほしくないからである。明治時代以来、英語ができる人のほとんどは長期海外滞在を経て帰国して、自分の経験をもとに英語習得法を語ってきた。そして学習法がわからない多くの学習者がわらにもすがる思いでそれに飛びついては挫折することを繰り返してきた。実際、挫折した人をたくさん見てきた。
仮に、そういう著者の方法が気に入り実践し望む結果が出たなら問題はない。
ただ、そうではない人が多いはずなので書いているのである。

英語学習は年単位の時間がかかる長旅である。
しかし、目的地が見えていれば頑張れるのが人間。
そこで学習者としてはまず「目的地=目標」を定めるべきである。
自分がどのような英語力が欲しいのか。TOEIC高得点なのか、英会話なのか。
それによって旅のルート(鍛え方)が決まる
仮に目的地=総合的な英語力(英検2級~準1級程度)ならば、3000時間の旅であると申し上げておこう。
1日3時間の学習であれば3年弱である。
決して不可能な旅ではない。

正しいルートに従って着実に進んでいけば
「英語ができる未来の自分」に必ず会えるのだ


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カタカナ発音滅却委員会 (当ブログの説明ページに飛びます)

#カタカナ発音滅却委員会
 
(Twitterに飛びます)

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【 2022/02/22 】 英語習得 | TB(0) | CM(-)

【発音マニア・閲覧注意】JAPANを格好良くいうには

Japanの発音は、カタカナ語「ジャパン」とほぼ同じだから難しくはない。
日本語英語であっても通じるから問題はない。

ただ、より英語らしくするにはチェックポイントがいくつかある。
これらは細かい話であり、職人技とかプロの技の秘密のようなものである。
やらなくても、またできなくても構わないともいえる。
まねしたいと思う部分だけでもまねてみるのもよいだろう。

発音記号は[dʒəpˈæn]

・まず、アクセントは後ろで、[æ]は「あ」ではない。
・[p]は破裂させる。
・最初の[dʒə]は「じゃ」よりも口を小さく、むしろ「じゅ」に近くする(発音にも個人差はあり、「じゃ」に近い人もいるが)。

以上、最初に述べた通り、それらは「プロのこだわり」ないし「マニアの楽しみ」であるので「ふ~ん」と思うだけでも大丈夫。


しかし!ここまでは、実は前置き。

ここからが、ディープなマニアの世界(笑)

まずは次の単語をそれぞれ発音してみて頂きたい。

Japan, Asia, usual, garage, large, pleasure, vision, .pigeon

これらの単語で共通する音は?
ジャパン、エイジャ、ユージュアル、ガラージュ…

そう、「ジャ」や「ジュ」の部分である。

つまり、今回のテーマはJapanの最初の音[dʒ]に気を配っているかということ。

実は、上に挙げた単語の「ジャ」「ジュ」の部分はすべて同じ[dʒ]ではなく、[ʒ]のものもある。
つまり[d]が入らないものがある。

[d]が入らない代表的な単語を以下に太字で記載する。
大抵は[d]が入るため、入らないものの数は非常に少ないので、全部覚えてしまえばよい。もし、あなたがマニアであるならば。

usual, usually, Asia, garage  
cf. large[lάɚdʒ(米国英語), lάːdʒ(英国英語)] / huge[hjuːdʒ]

pleasure, treasure, leisure[líːʒɚ(米国英語), léʒə(英国英語)] ←綴りの最後が"sure"

decision, inclusion, conclusion, confusion, vision綴りの最後が"sion"
cf. pigeon[pídʒən(米国英語), ˈpɪdʒɪn(英国英語)], religion[rɪlídʒən]

rouge[rúːʒ], prestige[prestíːʒ] , beige[béɪʒ], (これらはフランス語にとても多く出てくる音)
cf. page[peɪdʒ]

参考までに[d] [dʒ] [ʒ]の解説動画を載せておく。

[d]
[dʒ]

[ʒ]

まとめ:
Japanという誰でも知っている短い単語でも、それをちゃんと発音しようとすると、実はチェックポイントがいくつもある。ただ、これらはプロやマニアのこだわりである。

スポーツでも芸術でも料理でも、プロには細かいこだわりや技があるものである。
料理人が隠し包丁を入れたり、だしの取り方を工夫したり、焼き加減を調節したり、と実にたくさんの技がある。
英語でも同様ということである。

これらの技は全員がまねをする必要はない
また、これらの技は「標準的なネイティブ話者の英語」に近づけるための技である。
世界共通語たる英語を話す場合、必ずしも必要なものでもない

あくまでも、発音マニアの英語のプロのこだわりとして受け止めて頂けたら幸いである。
【 2017/01/25 】 発音・スピーキング | TB(0) | CM(-)

「conduct=実施する」はやめた方がいいのでは?

次のようなTweetがあった。
これはTOEICの問題だろうか。

conductはくせものだ。

「語彙だけの和訳をあてはめれば、正解がいくつもありうる」問題は学習者泣かせである。
理屈で考えてもまず無理で、「聞いたことがある、読んだことがある」という経験がものをいう、ネイティブ話者に極めて有利な問題である。
(TOEICの個人的なテクニックとして、2つで迷ったときは「やさしい語彙を選ぶ」がある。絶対正解というわけではないが。今回はbeginかconductで迷うならbeginとなる)

私が英語教育学でよく読んだり話したりする内容に「試験を実施する」がある。
自分で言う場合つい"conduct a test"と言いたくなってしまう。
しかし一般的なのは"administer a test"である(他にも言い方はあるだろうが)。

それゆえ、conductには警戒心がある(笑)

conductにつき、今回もう1度意味や用法をよく調べてみた。

ややこしくしているのが「conduct=実施する」と覚えることだったようだ。

Oxford Learner's Dictionaryによれば次の通り。

conduct=something to organize and/or do a particular activity
e.g.
to conduct an experiment/an investigation/a survey
The negotiations have been conducted in a positive manner.
They conducted a vigorous campaign for a shorter working week.

意味は「オーガナイズする(組織する、体系づける、まとめる、計画する、(計画して)催す)、特定の活動をする」
cf.conduct an orchestra=オーケストラを指揮する/conduct the tour=その旅行のガイドをする

よって、conductに対応する日本語のコアとして「する、行う/オーガナイズする」と考えるのがよいのではないか。

このコアミーニングを"conduct a project"にあてはめてみると「計画を行う、計画をする」ではちょっと違和感が出るので(「計画する」ならOKだろうが)違うかも、と思えるし(「計画を実施する」だとOKになってしまう)、conductの意味で「計画する」が含まれていると知っていれば「計画を計画する」では変かも、と思えるのではないか("dream a dream=夢を見る"はOKだが)。

あるいはもっと簡単に、conductするのは「実験、調査、交渉、キャンペーン」と覚えておけばよいのではないか。
これらはa particular activity=ある特定の活動なのだろう。

一方、projectは以下の通り、何か新しいもの、またはよりよいものを生み出すためのwork。「新しいもの、改善されたもの」を求める意味合いが強いらしい。

a planned piece of work that is designed to find information about something, to produce something new, or to improve something
e.g.
a research project
a building project
to set up a project to computerize the library system

では「計画を実施する」はどういうべきか。
これに近いまたは関連する意味でprojectの前における動詞をCOCAのコンテクスト、コロケーションで調べたところ以下の動詞の用例があった。
launch/implement/begin/start/introduce/participate/undertake/complete

launchとimplementの頻度が高かった。

これらからわかるのは「計画を『開始する、導入する』」と表現するということ。

implementはOxfordによれば次の通りで「(公式に決定されたものを)始める、開始するニュアンスが強いのではないか。
to make something that has been officially decided start to happen or be used
SYNONYM=CARRY OUT
e.g.
to implement changes/decisions/policies/reforms
A new work program for young people will be implemented.

なおCOCAで、次のような用例がたくさんあった。
project implementation/implementation of the project
implementation project
計画実施と実施計画ということか。

こういうややこしいものは、本来、ネイティブ話者の感覚で、つまり理屈よりも「見たことがある、聞いたことがある」という経験で判断した方がはるかに合理的。
しかし、学習者としてはなかなかそういう経験はないので、理屈で納得しておくことも時には必要だろう。
ただし、コミュニケーションの観点からは、不自然な語彙であっても大抵通じるので、英会話をするときはそれほど気にしなくてよいのではないだろうか。


【 2017/01/05 】 単語・熟語 | TB(0) | CM(-)

bootは味わい深い語

次のようなTweetを見かけたので、今回はbootについて。



bootは口語で使われることが多い。といってもあまり使われないのでなじみが薄いがなかなかな味わいのある語。

意味の流れ(おそらく)
動詞:ブーツ(長靴)をはかせる→(目的語+out)けとばす・追い出す・解雇する
例:The president booted him out.=He was booted out of the company.
cf.名詞:He got the boot. 彼は首になった。

その他、「(コンピュータを)起動する」の意味も。
ブーツをはかせて歩けるようにする、ということから、コンピュータを使える状態にするということなのか。
それにしても、シューズでなく、ブーツなのはなぜだろう。
boot=a strong shoe that covers the foot and ankle (Oxford Learner's Dictionary)
とあるように、強い感じがするし、「蹴りだす」意味あいもあるからだろうか。


自動詞は「吐く」の意
日本語の「吐く」の音が靴やブーツを連想できるのは日本人にとってご利益!?
といっても、「嘔吐する」話は滅多に聞かないし、聞いてもまずvomit/throw upしか使われないだろうけど。


You bet.にも触れておく。bootとちょっとだけ関係があるから。

You bet.は口語でたまに使われる。汎用性が高く「はい/どうも」的な感じ。

Are you nervous? You bet! 緊張してる? その通り!

以下の表現はYou betを強めて、「確信がある」というような意味合いとなる。一般的にはまずきかないけど。

You bet your (sweet) life[your bottom dollar/your (sweet) bippy/ your boot(s)]

賭けるものが、「素敵な人生」「最後の1ドル」はわかるが、bippy=おしり、bootsというのはどういうことか…
馬に乗る文化や大陸を開拓する中で、ブーツはとても大切なものだったのか?

例:
I can bet my life on it.=それに賭ける。
I can bet my bottom dollar that he'll be late.=彼は絶対遅れるよ。


ネイティブ的で口語的なもの、慣用表現的なものは、学習中にあまり出会わない。
出会ったら、「なぜこのような表現が、このような意味をさすのか」と考えるのは面白い。

ただし、深入りする必要もない。
由来は諸説ある場合も少なくないし、地域差・個人差による使用の有無もあるだろうから。
優先事項は標準的な英語の習得である。
しかし、1個の表現のあれこれを考えるのは、文化まで視野に入れた語学学習の面白いところでもある。
【 2016/12/28 】 単語・熟語 | TB(0) | CM(-)

【おしらせ】メディア英語学会 研究例会 12/10(土) 14時

日本メディア英語学会 研究例会のお知らせを、以下に載せておきます。
ご興味がおありの方はお気軽にどうぞ。


東日本地区第 95 回研究例会


今回の東日本地区研究例会は、ココネ言語教育研究所(COCONE Institute for Language
Education)様のご協力を頂き、開催の運びとなりました。下記ご参照のうえ、どうぞ奮ってご参加いた
だけますようここにご案内申し上げます。

日時: 2016 年 12 月 10 日(土)14:00-17:00
会場: 東京都渋谷区恵比寿 4-9-10 4F セミナー会場
交通アクセス: JR 山手線・東京メトロ日比谷線「恵比寿駅」より徒歩 5 分。
https://www.cocone.co.jp/
会費: 会員・学生 無料(非会員 500 円・予約不要)

第1部:研究発表(14:00-15:20)
発表者: 臼倉美里 会員 (東京学芸大学教育学部 講師)
発表題目: 「大学入試改革と小中高の英語教育—2020 年を見据えて」
要旨: 学習指導要領の改訂や大学入試改革など、英語教育が変わろうとしている。本発表
ではこれからの英語教育の方向性を見据えながら、小中高における英語教育がどのよ
うに変わっていくことが期待されているのかを考察する。

プロフィール: 臼倉美里(うすくらみさと):日本メディア英語学会 選挙管理委員長・本部事務局
補佐。昭和女子大学英米文学科卒。大学卒業後に都立高校教諭として 5 年間勤
務。その間、東京学芸大学大学院修士課程(教育学)を修了。引き続いて博士課
程を修了。博士課程在学中に都立高校を退職。その後は大学および高校での非常
勤講師を経て現職に至る。専門は英語教育学。研究分野はリーディングで、特に文章
理解における明示的知識の必要性、単文理解速度の重要性などに焦点を当ててい
る。近著に、『Reading Steps ステップアップ 英文読解と基本文法』(金星堂)、
『English Switch ストーリーで学ぶ 大学基礎英語と TOEIC®テスト頻出語彙』
(金星堂)、『English First Basic 大学英語の総合的アプローチ:基礎編』
(金星堂)、『English First Starter 大学英語の総合的アプローチ:入門編』
(金星堂)、『高校英語授業を変える!』(アルク)がある。

第 2 部:招待講演(15:30-16:50)
講演者: 田中茂範氏(ココネ言語教育研究所 所長、慶應義塾大学環境情報学部兼大学
院政策メディア研究科 教授)
講演題目: 「ICT と英語教育とアクティブラーニング」
要旨: この発表では、英語教育とICTとアクティブラーニングの相互関係について原理的な
考察を行うことを通して、新しい英語教育の可能性について議論します。「メディアはメッ
セージである」というマクルーハンと「教育は将来のためのものではなく、今を生きる生活の
中に息づくものでなければならない」というデューイの考えについても見ていきます。
プロフィール: 田中茂範(たなかしげのり): 現在 ココネ言語教育研究所 所長、慶應義塾大学
環境情報学部兼大学院政策メディア研究科 教授、JICA 語学研修諮問委員会
座長、財団法人国際交流サービス協会 アドバイザー、ベネッセ教育総合研究所
ARCLE 理事、智学館中等教育学校・高木学園高等学校 英語教育アドバイザー。
1983 年 米国コロンビア大学博士課程(応用言語学)修了(教育学博士号取
得)。近著に表現英文法 増補改訂版』(コスモピア)、『日常まるごと英語表現ハ
ンドブック』(コスモピア)がある。

連絡先: 吉原 学[日本メディア英語学会東日本地区長、東京経済大学]
manabicreation@gmail.com
【 2016/11/26 】 お知らせ | TB(0) | CM(-)