英語・英語教育・TOEIC

英語にまつわる色々な事を書きます。Amazonベストセラー第1位「MAGICAL 実用英文法」。その他「発音」「会話」「TOEIC」などオススメ電子書籍はコチラです⇒ http://t.co/CgueYZtnXj
0312345678910111213141516171819202122232425262728293005

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
【 --/--/-- 】 スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

帰国子女による発音指導の問題点、ear/year

日本で生まれ、小1から大卒まで米国で過ごした女性の発音講座の動画を見た感想

「ああ、中途半端だ」

テーマはear/yearの違い。

これは日本人のほとんどが知らないことだろう。違いを知らなくても差し支えないから重要度は低い。職人技というか、マニアックなこだわりの部分といえる領域だろう。

動画における説明は意味不明だった。コメント欄に「わからない」と散見された通りだった。

原因は、説明が感覚と体験だけに頼っているから。あたかも日本人が「私が/私は」の違いを感覚で説明する感じ。

発音記号に全く触れないのもどうかと。
微妙な違いこそ、分析的な説明が有効なのに。


発音指導の専門教育も受けていないようだし、英語関連の学位もないようだし。米国で英語を教えていたわけでもないようだし。要するに英語指導については素人ということ。

日本語指導の資格も経験もない日本人のあなたが、日本語について自分の今までの経験だけを思い出しながら、外国人に米国で説明するようなもの(まだ、日本語ネイティブという点ではあなたが勝っているが)。

日本語の微妙なところについて、あなたが外国人に説明する場合を考えれば、どれだけ素人なのかが想像できる。

せめてもの救いは、情報が無料ということ。

ただ逆に言えば、品質の保証は全然なし。利用者の判断に委ねられるということ。

これがよい、と思う人はそれでよいが、そうではない人もいるかもしれないので、一応指摘しておく。

母語話者と帰国子女の発音は、日本人からしたら区別がつかないほど同じように聞こえるが、厳密には違いが存在する(また、彼らの話す日本語の端々にも微妙な違和感があったりする)。

よって「これが正しい発音なんだ」と思うのは適切ではない(個人差もあるし、英米の違いもある)。

動画の中で「発音は完璧でなくていい。伝わればいい。発音できなければそれでもいい。『日本語にはない音だから難しい』と言えばいい。」と語られていた。

しかしそれでは、「英語は日本では使われていないからできません」と言えばよいことになってしまう。

なぜ、こういうことを指摘するかと言えば、帰国子女的な人が英語講座を行ったり教材を販売したりするのは昔からあり、多くの日本人がなんの疑問ももたずありがたがって手本にしようと思ってきたし、そこに潜む問題点を指摘する人がほとんどいなかったから。


どんな事柄にも、良い点があればよくない点もある。私はそれを指摘しているだけである。
これをどうとらえ、利用するかは個人の自由である。


ちなみに、earとyearは違う。

an ear / a year

である。つまり、最初の音につきearは母音、yearは母音ではない。

ear [íɚ(米), íə(英)] / year [jíɚ(米), jíə(英)]
(英国では、どちらも最後のrを出さない。動画の中ではこの点に一切触れず、rを出す音だけが正解のような印象を与えている。これは非常によくない。米国の音だけが正解ではない。母語話者や非母語話者の素人指導者が犯しやすいこと。そうすると、あたかも米国だけが正しいという、発音にとどまらない感覚が刷り込まれてしまう。国際コミュニケーションのための世界共通語としての英語の学習としてはよくない。)

earの[í]は、日本語の「い」と同じようだが口角はもっと広げる。

問題はyearの[jí]。
発音記号を見ただけで、まず文字が2つあることがわかる。つまり、これらの音を出している時間がearの[í]よりも長いことがわかる。

[j]がわかっている日本人はとても少ない。
これができなくても通じるから構わないが。

コツは「い」よりも口角を広げ「ぎ」というつもりで実際は「ぎ」と「い」の間のような音をだす。
単に「い」ではなく「ぎ」というつもりが大事。

"YES"も実は[j]から始まるので、「ぎぃえぇS」という感じ(あくまでも「ぎ」をいうつもり。口角を広げることも大事。そうすると発音しやすいし)。

参照:BBC Learning English
[j]について
https://www.youtube.com/watch?v=hbmqt19efi4

最近の英語学習は無料素材もたくさんあって便利。
無料のものを利用する際は、目利きが特に必要となることも忘れてはいけないだろう。
学習者の皆様が上手に利用されることを望んでいる。
スポンサーサイト
【 2016/09/11 】 英語教育 | TB(0) | CM(-)

「スピーキングだけ」=植民地にされた状態

3月30日の記事で、「英語母語話者は、非母語話者のことを考える必要がある」というようなことを書いた。

これに関連していると思われるブログを発見した。

内田樹の研究室
「リンガ・フランカのすすめ」


とても興味深い内容なので、ちょっと長いが全部読んでみて頂きたい。

要約すると以下のような感じ。
======================
言語は政治的に強い意味を持つ。

国際共通語=英語を母語とする者は、国際競争力で最初から圧倒的アドバンテージを持つ。

話し合いで反論されたとしても、「自分達のルールがグローバルスタンダードだ」「非母語話者の英語がへたで、よく理解できない」と主張できる。

このような圧倒的アドバンテージを維持するためには、非母語話者がスピーキング中心の学習をするのがよい

これは植民地政策を実施する側のやり方(仮に、支配されている側の人間が、文法などを学習し、支配者が読んだことがないような難解な書物や古典などの知識を披露するようになると都合が悪い)

日本の語学教育が明治以来読み書き中心であったのは、「欧米にキャッチアップ」するという国家的要請があったから。戦後、オーラル中心に変わったのは、「戦勝国アメリカに対して構造的に劣位にあること」が敗戦国民に求められたから

筆者の提案=世界共通語たる英語に関しては「英語」の名称をやめ、従来の英語とは別の存在とし暫定的に「リンガ・フランカ」と呼ぶ。

非英語圏の英語教育は「リンガ・フランカ教育」と「英語教育」に二分すべき。日本の英語教育が失敗しているのは、この2つを混同しているから。
======================

内田氏の主張は興味深い。

国と国との関係において、確かに言語は極めて大きな影響力を相手に与える。思考や文化を左右する。

英語に関して、話す能力ばかりを学び、しかも話題は現代の世俗的なことばかりでは、学習者は深い思考を得られず、相手の考えや文化の影響を受けやすい。

つまり、両者の関係性の軸が相手側にある。

一方、深みのある内容、論理的な内容、歴史的な内容などに関するものを理解したり話したりするには、会話ではない「机に向かった勉強」が必要。そして、これらを操れるならば、関係性の軸を自分の中に置くことができ、相手の思考や文化に流されず、「支配」されることがない。


英語教育では、「とにかく話せ」「まずはコミュニケーションだ」という傾向が極めて強いが、以上の内容から考えても、妥当とは思えない。
ビジネスの世界でグローバル化だから「話せなければだめだ、だからまずはスピーキングだ」と考えるのは短絡的ということ。

私がいつも主張している通り、まずは大量のインプットが必要。

インプットの段階で、文法などを学び、自分を中心とした英語の獲得ができるようになるのである。
ブロークンでも、たどたどしくても、しっかりとした内容を語ることによってこそ、相手からの信頼を得て、強い人間関係を結べ、最終的にはビジネスの目的も達成しやすくなるのではないだろうか。




【 2016/04/06 】 英語教育 | TB(0) | CM(-)

五郎丸、英語力不足でスタメン落ち→小学校英語教育をどうするか

 次のような記事を見つけた。
課題浮き彫りに…五郎丸、英語力不足でスタメン落ち/SR


要約すれば「英語ができないからメンバーに入れない」。

ラグビー以外の理由でラグビーをやらせてもらえないとは。


以前も述べたが、小学校英語はどんどんやるべき。

ある研究者が統計的に「英語を必要としている日本人は、たった1割で、エリートがほとんどだ」と主張したのに対して、私は「だからなに?」と考えた。

子供には多様な可能性があるのに、最初から1割のエリートだけに英語が必要だとするのは不適切だ。
例えば芸術やスポーツで、将来世界的に活躍する子供もいるだろう。

もし、小学校から英語をどんどんやっていたら、「英語ができないからラグビーをさせない」などと言われることはなかっただろう。

今回の記事は、私の主張の裏付けになろうだろう。


ただし、五郎丸氏は数カ月でコミュニケーションがとれる状態になるだろう。
根拠は次の通り。
・特に受験勉強をして知識はあるが話せない会社員が海外に赴任した場合でも、1~数カ月で仕事上必要なコミュニケーションはとれるようになる場合が多い。
・そのスポーツの内容についてはよく理解しているので、英語の上達は早い。
・毎日その英語に接することができ、大量のインプット・アウトプットが可能。
・そのスポーツで必要とされる英語表現は限られている。
・1つの分野で優秀な人は、別の分野でも高いレベルの結果を出す事が多い。
・「結果を出したい」「ラグビーをもっとメジャーにしたい」など強い動機がある。

記事中に「日本の多くのトップ選手が海外留学を経験する中、五郎丸は国内でキャリアを積んできた」とある。

チームになじむのに最初は大変かもしれないが、いずれ適応していくに違いない。
日本国内で培った素晴らしい技術を、ぜひ海外でも発揮してほしいものである。
【 2016/03/16 】 英語教育 | TB(0) | CM(-)

文科省指針:英語教員に英検準1級を

次のような記事があった。

「英語教員の教職課程に統一指針 英検準一級目標に」


文科省が出した指針が、私が以前から主張していた通りになった。
珍しい!(笑)

よって、今回はあまり書くことはない。

簡単にいえば、「中学高校の教員の英語力として英検準1級がほしい、だから教職課程で英検準1級を目指させる」ということ。
そして、今まで大学ごとにばらばらで統一されていなかった教職課程の内容が、「英検準1級を目指す」点で統一化される。

簡潔明瞭で合理的な方針だ。

しかし、「目標」ではなく、免許の必須条件とすべきだろう。
また、「英語を使った討論や論述」を「指導する」というのであれば、1級はほしいところ。

個人的には中高の教員に1級は不要だし、よって「討論や論述」も不要と考える。
(本来、高校生がそういうことをするのも重要だろうが、現状では大量のインプット等、他にやらなければならないことがたくさんある)
なぜなら、それらは非常に高度なものだし、1級を要求すると教員不足になる可能性が高いから。
「高校の英語専門コース」や大学の英語科で学べばよいのではないだろうか。

なお、以前書いた私の記事はこちら。

http://kics2013.blog.fc2.com/blog-entry-514.html

http://kics2013.blog.fc2.com/blog-entry-515.html
【 2016/03/05 】 英語教育 | TB(0) | CM(-)

研究授業から感じること

「研究授業ってなに…」
http://goo.gl/THq17w

小川直樹先生のおっしゃる通り「お芝居」。
芝居を演じたり鑑賞したりする時間があるなら教師は自分の英語力養成に励んだほうがいい。

そうする中で先輩英語学習者としての知恵が生まれ後輩の生徒の魂に響く授業ができるだろう。
自分が学習する中で発見したコツ、苦労話など。
体験者の話ほど真に迫るものはない。

もちろん、他の教師の指導法を参考にさせてもらうという部分もあるだろう。それでもやはり「リアル」ではないという事実は変わらない。

逆に「人のふり見てわがふり直せ」という面はあるかも。
以前見たビデオ。
中高の先生の英語による授業だった。
とても流暢。きっと留学していたのだろう。

しかし発音や文法が違っていた点がいくつも。

生徒に同意を求めるのに"Are you agree?"を連発。
(正確にはDo you agree?。1文に動詞は1個。be動詞areと一般動詞agreeという2個の動詞が入ることはない。
cf. I am running.などの進行形は動詞が2つに見えるかもしれないが、runningは純粋な意味での「動詞」ではない。)

一般のコミュニケーションならそれでもいいかもしれない。それでも通じるだろうから。

しかし、授業でそれを連発したら生徒もそれで覚えてしまうだろう。

間違った英語が拡散してしまう。

英語の授業とは、間違った英語で間違った英語を教えることだったか?

コミュニケーションに特化した授業以外では、授業を英語でやるのはよくないな、と思ったりした。
(もっとも、ごく一部の優秀な学校を除いて、英語で授業を行っている学校はないのが現状のようだ。生徒だって、先生が何を言っているのかわからないだろうし。)

小学校の教師も「そろそろ英語力をあげるべき」と、文科省の担当官が言っていた。
5,6年生ではいずれ「教科」となり成績もつけることになる。
教師は英語の基礎をしっかり身につけることが望ましい。

英語の基礎の基礎は、発音・イントネーション。

2016年は、ネット上だけでなく、セミナーなどで、そういう重要ポイントを伝えていきたいと考えている。

とりあえず要点を身につけたいという方は拙著「発音PREMIUM」を参照して頂きたい。
  

【 2016/03/02 】 英語教育 | TB(0) | CM(-)


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。