英語・英語教育・TOEIC

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高等教育に携わる者のTOEIC批判

世の中には、そしてインターネットの中には、目立つ存在として2種類の人種がいる。
TOEIC を愛する者とTOEICを批判する者。

二者の見解はいつまでたっても平行線だろう。
なぜなら、両者は、英語力を培った土壌が違うし
見ている風景も違うからである。
一方は日本で英語を勉強の対象として英語学習に苦労し、
他方は海外で生活の道具として英語を身につけたからである。

それゆえ、これ以上語ることは、あまり適切ではない。
しかし、日本の英語学習者のために以下の通り反対意見を述べておく。


「TOEICは英語力やコミュニケーション能力を測定できない。
英語は話せてなんぼでしょ。」
というのが定番の批判である。

TOEICに関してどのように考えるのも自由である。
しかし、英語が得意と思われる大学教育関係者が批判するのは基本的に妥当ではない。
TOEICを目標に頑張っている多くの英語学習者をむやみに混乱させるからである。

TOEICのことをよくわかった上での批判なら問題ない。
しかし、必ずと言っていいほど、当人はTOEICの受験経験がないか、
あったとしてもそれを公にしていない。

にもかかわらず、批判をするのはよくない。

「りんごなんか食べるもんじゃない。
あんなもの食べたって健康に役立ちはしない。
健康になりたかったら、野菜を食べたり運動したりしなさいよ。
健康な体は、動いてなんぼでしょ」

りんごを食べたことが無いのに、りんごを批判をするのと同じだろう。
りんごの味をよく知り、りんごが健康に役立たないという研究結果を持っているならともかく
そうでないのに批判するのはよくないだろう。

twitterで、英語教育に携わる大学関係者の次のような発言を見つけた。

「英語さえできれば、引きこもりだった人でもTOEIC満点連続30何回なんて例がありますから。不可解なのは、TOEICという「コミュニケーション能力を測る」テストに引きこもりの人がやすやすと何度も合格すること。」

まず英語関係の専門家たちに言いたいのは
「不可解」と感じることがあったら自分で研究してみるべきであろう、ということである。
それが大学に籍を置く研究者としての仕事であろう。

この発言者は、「テスト」という部分を見逃している。
およそテストというものは、傾向が存在する。
そのテストの信頼性や公平性を維持するためである。
この傾向に精通し、実力を一定以上にたかめたならば
何回受験しても高得点を連続して取得できるのは当然である。
それがテストというものである。
同じ人がいつも同じ点を取れるということは、そのテストが信頼性が高いということを示しているだろう。
また、およそテストというもので、全てを測定できることはあり得ない。

「コミュニケーション」というと、TOEIC批判者たちは必ず
「英語は話せてなんぼ」を持ち出す。
そして「TOEICではスピーキング」を測定できないという。
しかし、TOEICにおいても、スピーキングに必要な能力について
ある程度は測定できる。
たとえば、Can you open the door?に対して
Yes, I can. は間違いで、Sure.が正解と判別できるなら
「そのような会話の状況において適切なスピーキングの表現を選択できる能力がある」と測定できる。

また、いつも私が言っているように「部分的能力」の考え方を認めるべきである。
「英語は話せてなんぼ」とは限らないのである。
英語は読むだけで生活が送れる、と言う人もいる。
特に日本で生活する日本人の多くは話す機会はほとんどない。
それゆえスピーキングは軽視されるのもしかるべきである。

なお、大学受験レベルの勉強をした日本人でスピーキングが苦手な人でも
海外駐在をすれば、1カ月くらいで必要なことは流暢にしゃべれるようになるのが一般のようである。
言葉は生活の道具なのだから、これはむしろ当然である。
そして日本において皆がしゃべれないのも当然ということになる。

そして、コミュニケーションはスピーキングに限ったことではない。
もし、その「引きこもりだった人」が有名なK氏だとするなら
彼はTIME、Economistなど硬派な雑誌を毎日読み
編集部にしばしば意見を投稿していたという。
これも一種のコミュニケーションと言えよう。

また、この発言者が見逃しているのは、
K氏が7年間毎日10時間以上英語力を鍛えてきていることである。
「やすやす」と満点を取っているわけではない。
それだけの英語力があれば、どのような英語のテストであっても高得点がとれるはずである。

また、この発言者が見逃しているのは、
その引きこもりの人が、引きこもり前は
ちゃんとした(日本語による)コミュニケーション能力を持っていたことである。
日本人なら誰でも日本語によるコミュニケーション能力は持っている。
そして英語力があるなら、日本語を英語に変換すれば
英語によるコミュニケーションも大部分において成し遂げられる。
K氏が「英語によるコミュニケーション能力」を図るTOEICで満点をとれるのも不思議ではない。


日本で英語を学習する者にとって
TOEICなどのテストを目標にするのはとてもよいことである。
勉強のモチベーションの維持に大いに役立つからである。
何事も「動機、気持ち、目標」こそが何よりも大事である。
これがなければ先へは進めない。
年単位でしか進歩しない英語力の場合なおさらである。

そういう意味で、帰国子女や海外で英語を身につけた人による
「日本での英語学習・英語教育」批判は全く意味をなさない。
英語圏で生活していれば、モチベーションも何もいらないからである。
もし日本で苦労して話せるようになったのであれば
軽々しくTOEIC批判はできないはずである。

そもそもTOEICを批判することの目的はなんなのか。
TOEICがダメなテストだというなら
製作者のアメリカのETSに申し出ればよいし
TOEICを採用している多くの日本企業を訪れて
TOEICがダメなテストであることを説いてまわったらいいだろう。


「そのような努力を行って、このような回答を得た」
というような発言を、英語教育に携わる専門家からは期待したいものである。




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【 2013/01/27 】 英語教育 | TB(0) | CM(0)
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